サウナには人を惹きつけるさまざまな魅力がありますが、そのひとつが、大量に発汗できることです。
たくさん汗をかくことで、美容効果やストレスの発散、リフレッシュ効果も期待できるといわれています。
この記事では、サウナで汗をかく効果やメリット、またドロドロ汗やサラサラ汗などの種類にもふれながら解説していきます。
サウナに通うと汗をかきやすくなる?
結論からいうと、日ごろからサウナに通っていると、汗をかきやすくなることがあります。
サウナで温冷交代浴を繰り返すことで自律神経が正常化し、「暑いと感じれば汗をかく」ということを身体が覚えるようになるのです。
個人差はありますが、サウナに通う頻度が多くなればなるほど、汗をかきやすい体質になる可能性が高まるでしょう。
サウナで汗をかくメリット・効果は?
サウナで汗をかくことにどのような良い効果やメリットがあるのでしょうか。
主に考えられるのは以下の3つ。
- 汗とともに老廃物を流せる
- サウナによる疲労回復
- メンタルヘルスの向上
それぞれ見ていきましょう。
汗とともに老廃物を流せる
サウナで汗をかくことで、汗と一緒に皮膚から余分な油や汚れ、老廃物が排出されます。
毛穴がすっきりすることで、ニキビなどのできものができにくくなり、結果的にニキビ予防にも効果的だとされています。
(参考:サウナならではの身体効果|公益社団法人日本サウナ・スパ協会)
サウナによる疲労回復
サウナに入ると血流が増し脈が速くなったり、血圧が上がったりなど、体の各器官に良い影響を及ぼします。その結果、新陳代謝が活発になり、発汗が促進されます。
発汗が促進されることで、老廃物や汚れなどが皮膚から流れ出ると解説しましたが、乳酸などの疲労物質も汗とともに体外に排出されます。
筋肉に蓄積している乳酸や疲労物質などが汗によって排出されることで、疲労回復にも効果があるんですよ。
(出典:なぜサウナは健康によいのか|公益社団法人日本サウナ・スパ協会)
メンタルヘルスの向上
汗と自律神経には深い関係性があるといわれています。汗をかくことで自律神経が整い、精神的な不安の解消や肩こりなどの改善にもつながります。
また、汗をかくことで免疫力が向上し、ウイルスなどの感染症の対策にも影響があるといわれているんです。
(出典:汗をかかない人は【6つの病気が原因かもしれない!】|ヘルスケアPOCKET)
サウナの汗の種類や質の違い
突然ですがサウナーの皆さんは汗に種類があることをご存知でしょうか。
汗の種類は以下の通りです。
ドロドロの汗 | サラサラの汗 | |
---|---|---|
主な成分 | アンモニア・塩分 | 水分 |
におい | くさい | くさくない |
どんなときにかく汗か | ・激しい運動をしたとき ・緊張したとき |
・体温が上昇したとき ・辛いものなどの刺激物を食べたとき |
サウナでかくべきか | かかないほうがよい | かいたほうがよい |
それぞれ、ドロドロ汗とサラサラ汗にはこれだけの違いがあるようです。
ドロドロの汗
人間の汗腺には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。です。
ドロドロの汗がでるのはこのアポクリン腺といわれています。
汗腺の機能が低下すると、塩分やミネラルが再吸収されずに汗と一緒に出てしまいます。その汗に含まれている塩分やミネラルが蒸発しにくいため、ドロドロの汗になってしまうのです。
ドロドロの汗の成分は水分だけではないので蒸発しにいだけでなく、塩分やアンモニアなどを含むため、においもきつく、いわゆる悪い汗といわれています。
サウナでドロドロ汗が出る原因は主に、運動不足とエアコンの使いすぎです。
エアコンを使い過ぎたり運動不足が生じたりすると、汗腺の機能が低下し、ミネラルの再吸収がうまくいかないことで、臭いがきつくベタベタした汗となるのです。
また、ドロドロ汗はミネラルを多く含んでいるので、体内からはミネラルが不足し、夏バテや熱中症の原因にもなってしまいます。
サラサラの汗
サラサラの汗は、「エクリン腺」から排出されます。
こちらはドロドロ汗の逆で、塩分やミネラル分をあまり含まない蒸発しやすい、きれいな汗といわれています。ほとんど水分なので、においもなく清潔感があります。
また蒸発しやすいため、体温調節にも効率的です。
サウナでは、体温調節にも有効的なサラサラの汗をかくのが望ましいでしょう。
サウナでの汗と運動で出る汗は違う?
体温調節をするという目的から、サウナと運動の汗は基本的には同じだといわれています。
しかし、発生量や含まれる成分は若干異なるため、サウナでの汗はサラサラの汗、運動時の汗はドロドロの汗になりやすいです。
運動をしたときの汗の排出には多器官が連動しており、筋肉の活動やエネルギー消費の活動が増加するため、ミネラルやアンモニアなどの成分が多く含まれます。
一方、サウナでの汗は主に体温調節のためだけに出る汗なので、臭いもなくサラサラになります。
サウナで効率よく汗をかく方法
サウナで汗をたくさんかくことが体に良いなら、その方法を知りたいですよね。
この章では、効率よく汗をかく方法をいくつか紹介していきます。
- サウナ前に湯舟につかる
- こまめに水分補給をする
- ロウリュをする
1つずつ解説していきます。
サウナ前に湯舟につかる
これはもしかしたら何気なく皆さんがやっていることかもしれません。自分も発汗を意識して、サウナ前に体を洗ったり、湯舟につかったりはしていませんでした。
サウナ前に湯舟に浸かることで体温が上昇し、発汗しやすくなります。さらにサウナ前に体を洗うと、毛穴の汚れを落としてくれるので、汗が出やすくなると言われています。
サウナーの間では、マナーとされていましたが、汗をかきやすくなるというメリットが有るなら実践しない手はないですね。
湯船に浸かる時間は湯温にもよりますが、冬などは身体が冷えているので5~6分を目安に浸かるといい感じに温まりますよ!
こまめに水分補給をする
サウナでの水分補給は、脱水を防ぐだけでなく、汗をかきやすくする効果もあります。
サウナに入ることで大量の汗をかきますが、そもそも体の水分が不足していたら汗は出にくくなります。
目安として、1セットごとに水分は補給するようにこころがけましょう。一度に100~200ml程度補給できれば十分ですよ。
ロウリュをする
ロウリュとは、サウナストーンに水やアロマ水をかけたときに発生した水蒸気を楽しむこと。
ロウリュをすることで湿度が急激に上がり、体感温度も高まるので発汗しやすくなります。これは、空気よりも水蒸気のほうが熱伝導率が高いためです。
汗をかきにくい人や、普段よりもたくさん汗をかきたい人は、オートロウリュやセルフロウリュがあるサウナにいくことをおすすめします。
ただし、施設によっては一気に体感温度が上がるので、ロウリュをする際は一声かける点と、やりすぎない点に注意してくださいね。
サウナブームにより、耳にすることが増えた「ロウリュ」という言葉。温浴施設でも最近では頻繁に見かけるようになりました。 ロウリュはアロマ水をサウナストーンにかけることで、蒸気が発生し、その香りを楽しむサウナならではの楽しみ方です。 […]
サウナの「汗」に関するよくある質問
この章では、以下の「サウナ×汗」に関する質問にお答えしていきます。
- サウナは汗かきの改善にも効果的?
- サウナ後に汗が止まらないのは問題ない?
- サウナで汗が出ないのは何かの病気なの?
1つずつ解説していきます。
Q1.サウナは汗かきの改善にも効果的?
効果的です。
汗をたくさんかいてしまうのには、さまざまな理由がありますが、そのうちの1つに精神的な疲労や自律神経の乱れが挙げられます。
その点サウナには、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があるため、日常的に汗をかきやすいなと思っている人は、サウナで神経の乱れを整えるとよいでしょう。
(出典:汗が止まらない:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典 | メディカルノート)
Q2.サウナ後に汗が止まらないのは問題ない?
基本的には問題ありません。
サウナ後に出る汗は温熱性発汗といい、上がってしまった体温を正常に戻そうとするためのものです。そのため、サウナや入浴などで一時的に体温が上がった際に汗が吹き出すのは、自然なことだといえます。
気になる場合は、タオルなどで優しく押さえ、軽く湿った状態にしておけば汗は止まるでしょう。
(出典:医師が薦める「汗が止まらない」ときの正しい対策・対処法はご存知ですか?|ライブドアニュース)
Q3.サウナで汗が出ないのは何かの病気なの?
一概には言えませんが、もしかしたらなんらかの病気である可能性もゼロではありません……。
汗が出にくいのは、主に生活習慣の乱れや運動不足、精神的な疲労が影響していることが多いと言われています。
そのため、日ごろからこまめな水分補給を心がけたり、適度に体を温めてからサウナを利用するようにしましょう。
それでも汗がでにくいという方は、熱中症や汗腺が異常が起こしている可能性なども考えられます。一度体を休めたり、皮膚科を受診してみたりなどしてもよいでしょう。
(出典:汗が出ない:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典 | メディカルノート)
サウナで汗をかくことにはメリットが多い◎
今回はサウナで汗をかくことのメリットをいくつか解説してきました。
サウナで汗をかくことで、汗と一緒に疲労物質や体に溜まった毒素を排出してくれるほか、自律神経の安定や、免疫強化などにも効果があります。
日常的に汗をかくことが難しい現代だからこそ、サウナを利用して、体の外と内から健康に気を遣えるとよいですね。
皆さんも「汗」というキーワードを意識して、サウナに入ってみてはいかがでしょうか。