夏のサウナで整わない理由。逆サウナは暑い日に効果バツグン?

「夏の暑い日。汗をかいたからサウナでリフレッシュしようと意気込んで、いつも通りにサウナ・水風呂・外気浴をこなしたのに、整わない……。」

このような経験があるサウナーも多いはず。

この記事では、夏のサウナで整わない理由をはじめ、暑い日でも整いやすくなる方法に付いて解説します。

夏のサウナで「整わない」理由は?

夏のサウナで整わないのには、いくつかの理由があります。

  • 水風呂で体が冷めきっていない
  • 屋外の気温が高い
  • 脱水状態である
  • 夏バテなどの体調不良

理由をしっかり把握することで、また一歩、夏の整いに近づくはずですよ。

水風呂で体が冷めきっていない

夏に整わない理由として、水風呂で体が冷めきっていないことが考えられます。

サウナで「整う」ためには、体の自律神経バランスが鍵となります。熱いサウナに入ると、交感神経が優位になり、体は活性化・覚醒の状態になります。この後に冷えた水風呂に入ると、副交感神経が刺激され、リラクゼーションや回復の状態に導かれます。

この交感神経と副交感神経の切り替えを繰り返すことで、自律神経のバランスが整い、体全体がリフレッシュされるのです。

しかし、バイブラなどの設備が搭載されていない夏の水風呂などでは、気温の影響で水温が上がります。水温が高い水風呂に長く浸かっていても、体はなかなか冷えず、副交感神経が優位になるまでに時間を要します。

そのため、いつもと同じ時間で水風呂に浸かっていても、体が冷え切らず、結果的に「整い」に繋がりにくくなるのです。

屋外の気温が高い

サウナの醍醐味といえば、外気浴ですよね。整うためにも外気浴の環境は重要です。

ただし、夏の暑い日は外気温が高く、せっかく水風呂で体を冷やしてもすぐに汗をかいてしまうこともあるでしょう。

外気温は低すぎても寒すぎても整いにくくなります。これは、体が体温調節をするために脳に働きかけることが原因と言われています。

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サウナで汗をかく男性

脱水状態である

脱水状態も夏サウナで整いにくくなる要因です。

サウナによる発汗は、体の水分を奪います。特に夏は汗をよくかくため、サウナ前には十分な水分補給が必要です。

脱水状態になると、頭痛、めまい、倦怠感などの症状が現れ、理想的な「整う」状態に達するのが困難になります。サウナ前後の水分補給を怠ると、これらの症状が出やすくなります。

夏バテなどの体調不良

夏というシーズンにかぎらず、サウナを利用する上で、適切な体調管理は欠かせません。

特に夏場は、熱中症や夏バテなどが原因で体調が優れない場合があります。体調が悪い状態でサウナに入ると、体に余計な負担をかけ、整う状態に達しにくくなります。

健康管理には十分注意し、体調が優れないときは無理にサウナに入らないようにしましょう。

夏のサウナで整うための方法は?

サウナハットをかぶった男性
夏サウナで、どうしたら整えるのか、私もこれまでに試行錯誤してきました。
ここからは、暑い夏の日のサウナでも整いやすくなる方法を4つ紹介しますね。

サウナの利用を短くする

まずは、シンプルにサウナ室での滞在時間を短くすることです。

夏は冬やほかの季節と異なり気温が高いので、サウナに入る前から十分に体が温まっていることが多いです。そのため、サウナの時間を短くしても十分に体は温まります。

また、夏の高温下では、体は自然に熱を放散しようとします。長時間のサウナ利用は熱中症のリスクを高める可能性があるため、利用時間を短くしましょう。

10分以内の短いセッションを数回繰り返すことで、体への過度な負担を避けながらも十分な発汗効果を得ることができますよ

水風呂の時間を長くする

夏のサウナ後は、水風呂にしっかりと浸かることで体温の急激な下降を促すことが大切です。

これにより血行が促進され、疲労回復や新陳代謝の向上が期待できます。

また、長めの水風呂は熱中症の予防にも効果的です。水温は15℃程度が適しており、2~3分以上浸かることをおすすめします。

気温が高い日は外気浴ではなく内気浴にする

夏の猛暑日は外気温が高く、外気浴では体が十分に冷却されない場合があります。

そんなときは、冷房の効いた室内での休憩、いわゆる「内気浴」を取り入れることで、しっかりと体温調節ができます。

内気浴では深呼吸を心掛けることで、酸素供給を促進しリフレッシュ効果を高めることができます。

夏は「逆サウナ」が効果バツグン?

「逆サウナ」とは、通常のサウナの手順とは逆に、まず水風呂に入り、その後サウナを利用するという方法です。

夏の暑さの中で逆サウナを取り入れることにより、体が初めから冷やされ、その後のサウナでの温まり方が違ってきます

これにより、深い発汗を促すことができ、さらには毛細血管の動きが活発化し、より効果的に整いやすくなるでしょう。

夏のサウナ利用において、また新しい体験として逆サウナを試すことで、より一層リラクゼーションと健康効果を得ることが期待できます。

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蛇口から水風呂に注がれる水

夏サウナの効果は?

サウナで汗をかく男性のイラスト

この章では、夏サウナの効果について項目ごと紹介します。

主な効果は以下の5つ。

  • 夏バテ防止
  • 免疫力向上による夏風邪防止
  • デトックス効果
  • 熱中症予防
  • 睡眠の改善

夏バテ防止

夏の暑さや湿度の影響で、体調不良を引き起こす「夏バテ」。この夏バテを防ぐために、サウナの利用が有効です。

サウナは、一定の高温環境下に身を置くため、体が自然に発汗します。この発汗による体温調整は、暑い夏における体温管理能力を高め、夏バテによる体調不良を予防します。特に、体温を適切にコントロールできることは、夏の過酷な環境下での健康維持に欠かせません。

免疫力向上による夏風邪防止

夏にサウナを利用することは、強化された免疫力による夏風邪防止にも貢献します。サウナは人体を一時的に高温状態にし、免疫システムの活性化を促します。この過程は、体の自然な防御機能を高め、風邪ウイルスや疾病に対する抵抗力を向上させます。

特に、夏は冷たい飲み物の摂取やエアコンによる急激な体温変化が体調不良を招くことがあります。このような環境下では、体の免疫機能が低下し、風邪を引きやすくなる可能性があります。

しかし、サウナを利用することで体温調整機能が高まり、これらの変化に対抗することができるのです。

また、サウナ後の冷却プロセスは自律神経を整えるとともに、免疫システムのバランスを保つ助けとなります。これにより、夏の間も風邪を引きにくい体調を維持することができます。

デトックス効果

夏サウナには、デトックス効果も期待できます。

デトックスとは体内の不要な物質や毒素を排出することで、健康を維持する上で重要です。

サウナでは汗を大量にかくことで体内の不純物を排出します。夏は暑さで体が温まっているため、サウナでさらに汗をかくことでデトックス効果が増します。

熱中症予防

サウナに入ることで、高温環境への適応能力が高まり、熱中症の予防にも役立ちます。

体を高温に慣らすことで、暑い夏の体調不良を防ぐことが可能となるのです。

ただし、長時間のサウナ滞在や、適切な水分補給がなされない場合は、反対に健康リスクを増大させる可能性があります。適切な利用方法と時間を守ることが重要です。

睡眠の改善

夏サウナの利用は睡眠の質の改善効果もあります。

サウナによる温熱刺激は、心地よい疲労感を生み出し、深い眠りを促します。

特に夏は熱くて寝苦しい夜が多いですが、サウナ利用により体温調整機能が向上し、良い睡眠を取ることが可能になるでしょう。

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夏サウナでは熱中症になることもある?

サウナに入らない人の中には、「こんなに暑い日にサウナに入るなんて、熱中症リスクが高いに決まっている!」と考える方もいるかもしれませんね。

この章では、熱中症の症状や、根本的なサウナでの熱さと熱中症の違いについて解説します。

サウナでの熱中症による死亡事故

「サウナで熱中症になったり命を落としたりすることはないだろう」と考えている方も多いでしょう。

サウナハットをかぶった男性
私もこれまではそう思っていました。

しかし、残念なことに2023年6月にサウナ施設での死亡事故が発生してしまいました。死因は特定されていませんが、過度に気温の低い池に飛び込んだことにより、不整脈が引き起こされたのではないかという説もあります。

また、2013年には和歌山のビジネスホテルで宿泊客がサウナを利用し、死亡した事故も起きています。死因は熱中症であり、アルコールを飲んだ状態でサウナを利用したことが原因だとされています。

アルコールが入った状態でサウナを利用するのはもっての外ですが、利用方法を誤ると取り返しのつかない事態に陥ってしまうリスクが、サウナにはあるのです

(出典:サウナ冷水浴で25歳男性が死亡…「サ活」なにが危険なのか、専門家は「外気浴だけで十分」|Yahoo!ニュース
サウナで死亡の男性2人、死因は熱中症|J-CASTニュース)

サウナでの熱中症の症状は?

サウナ利用中に熱中症になった場合、以下のような症状が現れることがあります。

  • 頭痛やめまい
    • 体温が上昇しすぎると、脳の血流が影響を受け、頭痛やめまいを感じることがあります。
  • 乾いた口
    • 汗をかきすぎて脱水症状を引き起こし、口が乾くことがあります。
  • 吐き気や嘔吐
    • 体温が上昇し過ぎると、消化器系に影響を与え、吐き気や嘔吐を引き起こすことがあります。
  • 肌が赤くて熱を持っている
    • 体温が上昇し、体の温度調節が追いつかない場合、皮膚が赤く熱を持つことがあります。
  • 無気力感
    • 脱水症状や体温上昇により、体がエネルギーを失い、無気力感を感じることがあります。

これらの症状が現れた場合は、すぐにサウナを出て、冷水やエアコンなどを利用して体を冷やし、水分を補給しましょう。症状が改善しない場合や、意識がもうろうとする場合は、すぐに医療機関に連絡しましょう。

サウナは体調管理の一環として有用ですが、適切な利用が重要です。熱中症の症状を早めにキャッチし、必要な措置を取ることが肝心です。

サウナと熱中症の基本的な違い

サウナと熱中症、どちらも高温環境に身体をさらす行為ですが、その違いは何でしょうか。また、なぜサウナでは熱中症にならないのでしょうか。

サウナはコントロールされた環境下で、短時間、体を高温にさらすことで発汗を促し、体調管理やリラクゼーション効果を得るためのものです。

一方、熱中症は高温や湿度の環境下での適切な体温調整ができず、体温が異常に上昇してしまう状態を指します。これらは、同じ高温でも、その目的と管理の方法が大きく異なります。

サウナでは、適切な水分補給と適度な利用時間が守られています。これにより、適度な発汗を促しつつ、体温調整機能を適切に保つことができます。

また、サウナの後は冷却時間を設けることで、体温の適切なコントロールが可能となります。このように、サウナの利用は高温環境をコントロールすることで、熱中症を予防します

一方、熱中症は外部環境による暑さが引き金となります。特に、高温と湿度が長時間にわたって持続すると、体温調整が追いつかず、体温が上昇し続け、熱中症を引き起こすことがあります。

以上から、サウナと熱中症の違いは、高温環境の管理と体温調整の方法にあることが分かります。

夏のサウナでは脱水症状にも要注意!

サウナでは、発汗によるリフレッシュ効果もありますが、特に夏のサウナでは注意が必要です。

夏の高温下では、サウナ内外での発汗量が増加し、体の水分が急速に失われるリスクが高まります。これが原因となり、脱水症状を引き起こすことも。

脱水症状には頭痛やめまい、乾燥肌、怠さなどの症状が現れます。これらの症状が出た場合は、すぐにサウナを中断し、適切な水分補給を行うことが求められます。

実際にサウナを利用する際には、1セット終わるごとに十分な水分補給を心がけることが大切です。冷たい水だけでなく、塩分を含んだスポーツドリンクなども効果的ですよ。

サウナを安全かつ快適に楽しむためには、水分補給の重要性を常に意識して、適切なタイミングでの補給を怠らないようにしましょう。

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