サウナ初心者のなかには、「サウナって何分入っていたらよいのか分からない」「どのくらいサウナに入っていたらととのうの?」と思う人も多いのではないでしょうか。
今回は、「サウナは何分何セット?」をテーマに、ととのうために必要な時間の目安やサウナに入り過ぎることのデメリットについて紹介していきます。
サウナは何分何セット入るのが一般的?
サウナでは、サウナ→水風呂→休憩を1セットとし、これを繰り返すのが一般的です。このサイクルを何度か繰り返すことで“ととのう”状態に入りやすくなります。
ではこのサイクル、いったい何回繰り返したらよいのでしょうか。
サウナは「7~12分を3セット」がベター
多くのサウナーが「7~12分を3セット」を意識してサウナを利用しています。これはサウナ室での高温な環境で体が慣れるのにちょうどよい時間であるかつ、体から汗を大量に出すために必要な時間とセット数ともいえます。
あまりにも出るのが早いと十分に発汗せず、サウナに入ることで得られる美容効果も薄くなると言われています。
そのため、サウナに入る時間は7~12分を意識すると良いでしょう。
ただし、この時間はあくまで目安であり、人によってまたは施設によって最適な時間は変わってきます。
100℃以上の高温サウナや、体調がすぐれない場合は無理をせず早めに出たり、サウナに慣れていない初心者は6~8分程度で出たりなどの工夫が必要です。
サウナ・水風呂・外気浴の時間の目安は?
「サウナ→水風呂→外気浴」の流れで利用する場合、水風呂と外気浴にはそれぞれどれくらいの時間をかければよいのでしょうか。
一般的には、サウナ7~12分、水風呂1~2分、外気浴5~15分が目安です。
水風呂に数秒入っていると、天使の羽衣と呼ばれる温度境界層が発生し、冷たさを感じにくくなります。こうなると「無限に入っていられそう」と感じるようになりますが、長い時間入ると体が冷えすぎてしまうので、体調不良の原因になりかねません。
基本的には、水温に合わせて調整するのが理想ですが、サウナ初心者はまず1分を目安にするとよいでしょう。
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また、季節や気温にもよりますが、外気浴も同様に体を冷やし過ぎないことが大切です。
よって、1セットにかかる時間の目安は20~30分程度となるでしょう。
サウナで“ととのう”ための時間やセット数の目安はある?
サウナを利用しているとたびたび耳にする「ととのう」というワード。ととのうために分数やセット数は関係あるのでしょうか。
ここでは、「分数やセット数」と「ととのい」の関係性について見ていきます。
そもそも“ととのい”に時間やセット数は関係ある?
結論から言うと、“ととのい”とサウナを利用する時間やセット数の関係性はそこまで深くはありません。
先述した通り一般的には、サウナに入る時間は7~12分が良いとされていますが、これはあくまで目安に過ぎません。
それくらい、サウナでのととのい方には個人差があります。
ととのう状態はいわば「ディープリラックスモード」。“ととのう”には、心身ともに落ち着いている状態になる必要があります。
この状態に至るためには、「サウナの温度が適温であること」や「水風呂の水温が自分に合った温度であること」、「周囲が騒がしくなく集中できる」など、さまざまな条件がそろう必要があり、これは人によって、また日によっても異なるのです。
そのため、一概に「必ずこの時間とセット数で“ととのう”」といったことは言えなそうですね。
1セット目で“ととのう”場合もある
このように考える人は多いでしょう。しかし、1セット目でいきなりととのうこともあるんです。
明確な理由は分かりませんが、その日のコンディションが良かったり、サウナや水風呂の温度がジャストで自分い合っていたりなどが考えられるでしょう。
また、「ととのい慣れ」している人は自分の中でルーティンがあり、「自分は、サウナにどう入ればととのえるのか」を知っています。
芸能人の藤森慎吾さんもそんなサウナーの1人です。ここでは藤森さんが解説しているルーティンを載せておきますね。ぜひ参考にしてみてください。
(出典:オリラジ藤森慎吾が指南 サウナで“ととのえる”ための3カ条|日刊ゲンダイDIGITAL)
逆に2セット目以降は“ととのわない”場合もある
反対に、1セット目でととのったのに2セット目以降はまったくととのわないというケースもあります。
これも明確な理由は分かりませんが、“ととのう”にはメンタルや体調、また施設の状況やサウナ、水風呂の温度など複数の条件がうまくそろう必要があります。
つまり、ととのうか否かはケースバイケースと言えそうですね。
サウナに何分何セット入るかはどのように決めるべき?
サウナに入る時間やセット数の一般的な目安は紹介しましたが、本来、サウナの利用方法は施設や体調によって柔軟に調整するのが好ましいといえます。
ここでは、サウナに入る時間やセット数を決める判断軸について紹介します。
- 体調に合わせる
- サウナの温度に合わせる
- 利用時間に合わせる
1つずつ解説します。
体調に合わせる
サウナは高温で過酷な環境です。そのため、体調がふるわないときはもちろん、寝不足であったり極度の疲れを感じていたりするときにサウナを利用すると、体調を崩しやすくなります。
そのため、コンディションがよくない日はいつもよりサウナに入る時間を短くしたり、セット数を2セットに減らすなど工夫しましょう。
また、サウナに入り過ぎると体に負荷がかかります。どれだけ体調が良くても、5セット以上など入りすぎは禁物です。
サウナの温度に合わせる
施設によっては、サウナの温度が100℃以上など、とても高く設定されているところもあります。そういった施設だと、いつもはちょうどよいと感じる時間でも耐えられないこともしばしば……。
そのような場合は、5分~8分などいつもより短めに調整して入るとよいでしょう。
利用時間に合わせる
施設の利用時間に合わせるという考え方もあります。
例えば、施設の営業時間がAM1:00までで、入店したのが23:30だった場合、着脱の時間を差し引いても浴室にいられる時間は70分程度です。
ここから、サウナの前後で体を洗う時間として20分を引くと残りは50分。3セットこなしたいなら、湯船に入る時間をカットしても、1セットにかけられる時間は約16分です。
など、こんな具合に逆算して時間とセット数を決めるのもありです。
サウナのやりすぎが引き起こすデメリット
「どうしてもととのいたいから、ととのうまで何セットも繰り返した」なんて経験ありませんか?
“ととのう”ことを目的としてサウナに来たのであれば、ととのわずして帰れない、という気持ちは分かりますが、やりすぎは禁物。
この章では、サウナのやりすぎの目安やそれによるデメリットについて紹介します。
やりすぎの目安は5セット
サウナー界隈では3セット行うのが主流になっていますが、施設の相性が抜群だったときや、3セットでととのわなかっときなどは、いつもよりセット数を増やすことがありますよね。
しかし、多くても5セット程度にしておきましょう。
それ以上サウナに入ると、体への負荷がかかりすぎることにより、疲労がどんどん蓄積されていき、次の日に支障をきたす可能性が高くなります。
最大でも5セットまで行い、それでもととのわなかった日は潔く諦めましょう。
疲労が溜まる
先述した通り、サウナと水風呂を繰り返し利用する行為は体に負荷をかけます。
3~5セット程度で終えれば問題ないですが、それ以上は疲労が溜まり、サウナに入るメリットよりデメリットのほうが大きくなるでしょう。
心臓に負担がかかる
サウナに入ると、汗となった水分が体外にでるので血液がドロドロになり、心筋梗塞や脳梗塞になる危険性があ高まります。
また、サウナ後の水風呂では、熱をもった体を一気に冷やすので心拍が上がります。ふだん生活している中では発生しにくい状態なので、過度に繰り返すことで不整脈になる可能性も高まります。
気づいていないだけで、突然意識を失うのは想像しただけで怖いですよね。
依存症になる
サウナに入ることで気持ちよくなる感覚は、サウナが好きな人なら誰しも味わったことがあると思います。
しかし、その快楽を求めて過度にサウナを利用していると、サウナ依存症になることもあります。「サウナに入らないと眠れない」「仕事中もずっとサウナのことを考えてしまう」「サウナ以外にリフレッシュ方法がない」などはサウナ依存の症状だといえます。
ととのうことに執着しすぎるあまり、何セットも繰り返している人。
昨今のサウナブームにはものすごい勢いを感じますよね。若い方から年配の方まで、多くの人がサウナを利用しています。私もそのうちの一人です。 サウナには健康効果や美容効果を期待できますが、使用回数や頻度を守らないとかえってデメリットになった[…]
サウナ利用時のペースは人それぞれ
サウナや水風呂、休憩などの適切な時間や回数は個人差があり、その日の体調によっても大きく関わります。またサウナの温度やタイプは施設によっても異なります。
また、今回紹介したセット数や分数も、あくまで目安に過ぎません。
大切なのは、無理をせずに自分がもっとも気持ちよいと感じる時間を見極めて、サウナを楽しむこと。
サウナに入るときは、「○分○セットは絶対にやる」などは決めすぎず、その日その日の感覚で柔軟に楽しめたらよいですね◎